会社の中で経理業務は非常に地味ではありますが、会社の管理部門の中でも一番重要な部門である事も事実です。もちろん、会社の各部署はそれぞれの役割を持って分業しているわけで、どの部門がなくても困るわけですが、特に会計に関する業務は、お金を直接扱うものですから、まさに心臓部といっていいでしょう。
特に地道な作業として、資金繰りがあります。現在の会社の売上、仕入れの状況から将来の売上予想、回収予想、支払い計画を立てて、資金が不足しないように様々な手を打つ業務の総称ですが、いわば会社の未来をお金の面から予想するわけですから大変です。こういうと語弊があるかもしれませんが、営業部門が立てる販売計画は、多分の希望的観測も含まれている場合もあって、必ずしも未来を正確に予想しているものではありません。
それに対して資金繰りの計画は、仮に債権の回収が想定以下だったり支出が想定以上だったりすると、すぐに資金が足りなくなるショートという状態に陥る危険があります。資金がショートすると、借金をしないといけなくなるわけですが、よほどの大企業でもない限り金融機関も簡単には融資に応じてくれるものではありません。そのため、最悪は倒産という事態が発生する危険性すらあるのです。このように極めて神経を使う業務を担っているのです。